ぶどう品種
テヌータ・ヴィリオーネのぶどう品種は平均的に標高450ⅿの高さで育てられています。おそらくプーリア州の中南部で最も高地のぶどう畑でしょう。 そのなかには1937年に先代ジョバンニ・ズッロがアルベレッロ式で植樹したぶどうも含まれます。すでに老木となり、生産性も低いにもかかわらず、 非常に高いクオリティを持っています。この“ヴィニャ・デル・マルピオーネ”から、当ワイナリーで最も貴重なワインが造られています。 2000年はじめ、ジョヴァンニ・ズッロは新しいワイナリー建築を試みましたが、除草剤や除虫剤また肥料が購入できないことがわかりました。 意を決して、自らぶどう畑での作業も倍に増やし満足のいく収穫ができることを祈っていたところ、その年はこれまでにない最高のワイン生産量になったのです。 それが従来の栽培法を覆すオーガニック栽培へ転向したきっかけでした。
ファランギーナ種

ジョバンニ・ズッロJr.が、白ワインの製品シリーズを増やそうと思いましたが、近郊のぶどう種は満足のいくものではありませんでした。そこでべネヴェントへ赴き、ファランギーナ種 の接ぎ木を選ぶことにに決めたのです。すでに60代だった母・アントニエッタも「息子だけに任せられないわ!」とべネヴェントまで同行しました。
フィアノ・ミヌートロ種

過去にはフィアノ種とよく混同されましたが、際立ったアロマを持つぶどう種で、フル―ティーで深い味わいをワインにもたらします。
ヴェルデカ種

プーリアの土着品種で、名前の通りヴェルデ(グリーン)がかった色あいです。スイートなスプマンテ造りが、ムルジャ地域の伝統です。
アレアティコ種

アロマティックなぶどう種。ラテン語”アレアー賭けごと“から由来すると考えられ、毎年成熟時期の予想ができない品種です。 アレアティコ種をよりマイルドなワインに造りあげるためには、プリミティーヴォ種の列の間に植樹することが古くからの習わしでした。 房を株につけたまま乾燥させることで、デザートワインも可能になります。
プリミティーヴォ種

当ワイナリーではもちろん、プーリアで最も多く栽培され、愛され続ける品種です。ジョイア・デル・コッレのプリミティーボは、 遺伝子学的にマンドゥリアのプリミティーヴォとカリフォルニアのジンファンデルと同種になります。 保存の利く、エレガントでバランスのとれたワインが造られます。
ネグロアマーロ種

このネグロアマーロの名はラテン語の”niger” とギリシャ語 “mavros”から由来し、どちらも”黒“を 意味しています。このぶどうのみで造られたワインは、濃厚な色合いとベリー系果実の香りがします。
ネーロ・ディ・トロイア種

ジョバンニ・ズッロJr.がこのブドウ畑を購入した目的はこの品種からプリミティーヴォ種に入れ替えることでした。 ただ収穫時期が近づいていたため、とりあえず抜根を見送りぶどう収穫を行うことにしました。 そして出来上がったワインを味わってみたところ、あまりの美味しさに驚いた彼は、計画を変更し、このワインも製品リストに加えることにしたのです。 のちに代表的なワインガイドからも認められ、彼の評価が正しかったことがわかります。
ススマニエッロ種

このプーリアの土着品種は、若木時は豊作ですが、時とともに収穫量がいちじるしく減少するため、失われつつありました。 近年に再評価され、素晴らしい赤ワインを生産しています。